インター?ローカル?日本人学校?|香港での学校選び、最初の一歩

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最近、学校や住居関係の問い合わせがぐんと多くなっていて、年度の変わり目が近いことを感じています。

そこで、今回は、香港にどんな学校・幼稚園があるかを踏まえ学校選びのヒントになるような記事にしたいと思います^^

香港には、どんな種類の学校があるの?

香港には、大きく分けて、『インターナショナルスクール(以下、インター)』『日本人学校』『ローカル(以下、現地校)』があります。それぞれにタイプが全く違い、優劣のようなものはありません。各家庭の教育方針に照らし合わせて、どれを選ぶかが重要になってきます!

インター、日本人学校、現地校の特色は?

インターナショナルスクール

香港にインターがこれほど多いのは、イギリス、欧州(仏、独)、北米(アメリカ、カナダ)、アジア(韓国、シンガポール)…などなど色々な国のシステムが入ってきているためです。それに加えて、IB、モンテッソーリ、シュタイナーといった国際的に統一されたカリキュラムを用いるところもあります。様々な国からのエキスパッド(駐在者)、香港のローカル教育より国際的な教育を志向する家庭などが通っています

香港にあるインターの中で校舎数が最も多いのが、イギリス統治時代の流れをひくESF(English School Foundation)ですが、校舎ごとに学習カリキュラムは異なり、横のつながりはほとんどありません。かつては補助金により学費が抑えられていましたが、今は他のインターと同水準まで上がってきています。2024-2025年度から学区が撤廃されました。

インター全体を通して、日本ではちょっと想像がつかないくらい、学費は年々上がっていきますので、最新の情報を必ず学校HPでご確認ください。また、シビアな話ですが、経営が上手くいかなくなると、規模の大小に関わらず学校自体がなくなったり、移転したりすることがあります。

日本人学校

日本人学校は、香港に現在2校(半島側、香港島側)あります。日本の教科書に準拠し、運動会などの行事や社会科見学など日本の学校らしい取り組みをしています。また、英語教育にも力をいれています

ただ、香港には日本人学校は中学校までしかないので、それ以降香港に滞在する場合は、インターへの転校が必要になります。一方で、日本の高校を受験する場合、中学の卒業資格を取る/年度区切りを揃えるために、インターから日本人学校へ転校するケースもあります。

香港の現地校

公立や半私立、私立など、いくつか種類のある香港の現地校ですが、英語で授業が受けられる学校もあり、インターと比較した時に、学費が抑えられることが多いです。ただ、授業は英語でも、広東語必須の場合がほとんどなので、「せっかく来たから広東語もやってみたい」「香港の学校教育を受けたい」という意欲があるお子さんにおすすめです。宿題・テスト等に備えて、広東語のチューターをつけられる方も多いです。宿題は多く、定期考査などもあります。

保育園はある?いつから入れる?

ヘルパー文化が発達している香港では、日本のような保育園はありません。とはいえ、幼稚園の前に行くプリスクールでは2歳半くらいから入園できるところが多く、幼稚園らしい取り組みをしてくれます。保育時間はまちまちで、インターは半日(午前or午後)を設けているところが多く、通しで長時間預かってくれるところもあります(YMCA、Mass、Magartなど)。

日系幼稚園は、半島側にこひつじ幼稚園、香港島側に帝京幼稚園、オイスカ幼稚園があります。たんぽぽ幼稚園は閉園、日本語セクションがあるインターに、デボラ幼稚園、コーンヒル幼稚園がありましたが、いずれも2024年3月現在閉園しています。

小学校以降、学校選びはどうしたらいい?

小学校以降は、入学にあたり面接(選考)があるので、英語力別に選択肢を考えてみました

英語力が年齢相当に達していない場合(日本から香港に来るケースなど)

 インター or 日本人学校があります。

小学生以降、インターの入学に際しては、香港でも英語力のテスト(面談、筆記)などがあることが多いです。そのため、英語力に不安がある場合は、ESL(English as a Second Language)/EAL(English as an Aditional Language)がある学校で(DeliaNord Angliaなど)、英語の取り出し授業を受けるのがひとつ。通常、プラスアルファの金額が学費にのってきますが、レベル別に体系だてて教えてもらえるのがメリットです。

一方、日本人学校は日本の教科書に準じた授業になるので、また日本に戻ることが決まっていたり、日本での中学受験を視野に入れている場合、帰国時に順応しやすく他国のカリキュラムを習得する負担がないのがメリットです。英語教育も毎日のように行われていて、日本に比べると英語に触れる機会はぐんと増えます。

年齢相当の英語力がある場合(英語圏の国からスライドで香港に来るケースなど)

 インター or 日本人学校 or 現地校があります。

香港のインターはとにかく数が多いですが、すでに受けている「カリキュラム」、およその「学費予算」を想定するとかなり絞れます。イギリス系、アメリカ系、フランス系、カナダ系、シンガポール系+IBなど、準拠している国によって、カリキュラムや学年の区切りが変わってくるためです(同じ誕生日でも、学校によって学年が変わることがあります)。

また、インターも学校によっては、中国語が必須のことがあります。セカンダリー以降は、それに加えて第三言語選択が必要になる学校も。語学は、やはりある程度学習に時間が取られるので、事前にどんな選択肢があるのかを確認することを強くおすすめします。

日本人学校も、国際結婚や、海外歴が長いなど、日本語や日本の文化を学校で学んでほしいと考えるご家庭に人気があります。英語教育もレベル別になっています。

現地校は、考査期間・多くの宿題などがあるため、英語力に不安がないことに加え、広東語に取り組む意志が必要ですが、世界ランクで高い位置につける香港の大学に通ずる、現地の教育を受けることができます。

どのタイプの学校でも、制服があるのがほとんどです。お弁当持参の方が多いように思いますが、食堂で食事の提供がある学校もあります。

日本語のキャッチアップはどうしたらいい?

補習校(銅鑼湾、佐敦)、塾や公文などがあります。公文は、日本語で教えてくれるところ(銅鑼湾、旺角)と、現地向けに英語で教えてくれるところがあり(多数)、必要に応じて選択されるご家庭が多いです。Z会やスマイルゼミなどの通信教材や、日本の学習塾のオンライン講座などをうまく使っているご家庭もあります。

また、日系幼稚園の中には、土曜保育を実施しているところがあり帝京幼稚園)、平日はインターに通いつつ、土曜日は日本の文化に触れる機会を作っている家庭もあります。第二外国語で日本語が選べるインター(Deliaなど)もひとつの選択肢です。

⬇️うまく…かは分かりませんが、一歳半で香港に来た次女は、七田式のワークをやっていました。これは日本からの取り寄せになるのですが、とても重いので、二回目以降は転送ドットコムを利用し、七田式プリントCまでやりました。

海外でできる、自宅でできる、日本語教育 =2歳6ヶ月編=

学校と家は近い方がいい?

ほとんどの学校でスクールバスサービスがあるので、スクールバスのストップが近くにあれば、スムーズに学校に通うことができます。どこの国も同じで、郊外にある学校の方が一般に敷地面積が広いのも魅力。一方で、公共交通機関の料金が安いイメージのある香港ですが、スクールバスの料金はなかなか高いので、事前にご確認ください。

まとめ。学校を選ぶ理由は、家族ごとにさまざま

・魅力的なカリキュラムや校舎で学ばせたい

・英語を使いつつ、国際色豊かなクラスメイトと国際感覚を身につけてほしい

・日本に戻る時のことを考え、まずは日本の教育をちゃんと受けさせたい

・長く預かって欲しい、給食があるとうれしい などなど

家庭によって、学校を選ぶ理由はさまざま。そもそも気に入った学校があっても、ウェイティングリストがあってすぐ入れない場合もあり、枠が出るまで別の学校に通うというケースもあります。香港では、途中で転校することも珍しくありません。

ただ、インター、日本人学校、現地校、それぞれに通う友人と話していると、学校に求めるもの・ことがクリアだと、学校への満足度が高い傾向にある気がします。慣れない場所で、生活のセットアップに向けて手配も多く、時間もない中ではありますが、ぜひ学校に足を運んで、よくご家族で話し合われてください。きっと楽しい学校生活を迎える準備になることと思います^^

⬇️我が家は一度インターからインターへ転校しています。その時に考えたことまとめ。

香港のインターナショナルスクール探し

⬇️学校、塾などの習い事はこちらで場所別に詳しくご案内しています。

<香港住まい探し>香港に住むなら、どこが良い?学校、習い事つき

 

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