<金鐘>隠れ家のようなラグジュアリーホテル/ The upper house

香港gourmet

こちらのホテル、ラグジュアリーホテルにしてはこじんまりとした敷地ですが、客室数は117(including 21 suites and 2 penthouses)で、最も小さい部屋でも730sqftからと、香港では考えられないほど贅沢な作り。そこが、邸宅に招かれたような親密さと、居心地の良い空間の広がりに繋がっています。

エントランスは車寄せがあるだけで、ホテルというよりはセレクトショップの入り口のよう(エレベーター右手にスタッフ常駐のカウンターがあります)。

しかし、レストランの反対側はサロンになっており、これぞホテルというような山の手の緑を借景としたダイナミック空間!

左手の庶務机に、ひっそりとスタッフが一人。右手には書棚が高い天井に伸び、思わず腰掛けたくなります。

本の奥行きだけでできるこのソファ背面は、光を回すことでよりラグジュアリーに映えますね。将来絶対設置したいものの一つです^^ホテルの成り立ちにもよるものの、くつろぐには顔を合わせるスタッフの数は少ない方がいい。そんなことを感じたスペースでした。

そして、エントランスから高層階エレベーターにつながる空間。ごく短い廊下なのですが、それを感じさせない工夫が随所に。

暗くなりがちな玄関に、ごくわずか開口部を設け、箱庭のような空間を作るのは日本のスタイルにもとてもマッチしたやり方。ソファまで置くスペースがなくても、小ぶりのサイドテーブルやランタンだけでぐっと空間が締まります。

こちらの鏡は屏風型にしているのが面白い。背景の写り込みにリズムをつけることができます。

こちらも洋書スペース。美しい書籍は沢山並ぶとそれだけで華やかですが、お気に入りの一冊があるなら、サイドテーブルにキャンドルや花瓶などと広げて置くだけでも十分、効果を発揮します。

廊下から少し外に出られるようになっていて、段差を抑えた階段が空間をより前へ広げ、青空と香港を象徴するようなスカイスクレーパーを切り取っています。

このシンメトリーの美。

もちろん贅沢なつくりなのですが、自宅のインテリアやリノベーションを考えるのに、沢山ヒントが詰まったホテルでした。彼の設計した建築は、これからもご紹介して行きたいと思います!

The Upper House

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