大館でアートを楽しむーON KAWARA展

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8/17まで、大館で開催中の河原温(ON KAWARA)展に行ってきました。

お恥ずかしながら、街中のADで見た時は、「河原温?日本人??」という感じだったのですが、コンセプチュアル・アートの第一人者として、特に海外で評価の高いアーティストとのこと。日本で正規の美術教育は受けず、メキシコ、その後NYで活動された方です。

シリーズが包括的に見られる、良質の展示だったので、ご紹介させてください!

“Today” Series

代表作の、作成日を描いたアート。制作は当日に限定され、午前0時までに完成しなかった作品は破棄という厳格なルールがあったそう。一番大きいキャンバスは、成人の目線の高さに文字がくるように展示されています。このサイズを1日で終えたとは…

日付のうち月名は、制作当日に滞在している国の言語で表記され、日本のように現地で通用する言語がラテン・アルファベットを用いない場合はエスペラントとなっているそうです。

 

I READ

1966年10月2日〜|”Today” Seriesを制作した日に関係する新聞記事の切り抜き

Todayと照らし合わせてみてると、その日付がより意味を持つように思われました。

I MET

1968年5月10日〜|河原がその日1日に会った人物の氏名が欧文表記でタイプ打ちされ、ルーズリーフ・ファイルに綴じ込まれている。日本人名と私には国籍のわからない名前が同じページにあることが、楽しい。

I WENT

1968年6月1日〜|河原がその日滞在した街の地図のコピー。地図上には、徒歩、電車、船等で通った道筋が赤い線で示されている。

I GOT UP

1968年5月10日〜|毎日、特定の2人の人物に送られた絵葉書。その日、何時何分に起床したかのみが記されている。1979年、このゴム印の入ったかばんが盗まれたことにより、このシリーズは終了してしまう。

個人的には、毎日毎日絵葉書を送るような方が、起床時間がまちまちで、朝8時台に起きている日もあれば午後6時半ごろの日もあって、それにぐっときました。

I AM STILL ALIVE

1970年〜|”I AM STILL ALIVE ON KAWARA”とだけ書かれた、電報のシリーズ。

風来坊だったのでしょうから、きっと受け取った方は、毎回心底安堵されたのではないのでしょうか。

One Million Years(百万年)

“998031 BC”(紀元前998,031年)から、ひたすら年号をタイプした作品で、『百万年過去』と『百万年未来』がある。男女が交互に年号を読み上げるCDバージョンから一歩すすんで、今回の会場で男女二人が読み上げをしています。

 

一人の人間が、肩書きや他者から見た自分を一切抜きにして、生きた足跡を留めておく作業。その果てしない作業と切なさに胸がきゅっとなる展示でした。会期は8/17までなので、ぜひ一度足を運ばれてみてください^^

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